ブログ・エッセイ
ひざ痛、家庭菜園、アメフト、関西学生アメフト連盟、試合、観戦、印象、旅行、おっくう
先週の金曜日だったと思うが、今日は水撒きだけにしておこうと畑に出かけた。水路に水が流れていて安堵し、もう今はバケツに一ぱいの水は運べないから、半分ぐらいにして、野菜に水をまいた。この日もそのように心掛けたつもりだったが、どうもいつもより多めの六分目か七分目の水を運んだのかもしれない、その夜からまたぞろ春に痛めた右ひざが痛くなった。
前回のひざ痛はほとんど動けないほど悪く、夕方婿殿に車で整形外科に連れて行ってもらったのだが、今回少しはましなようだ。だが気を付けて歩かないと角度によってはひどく痛かったり、膝くだけになる。「腰くだけ」とはよく使う言葉だが、「膝くだけ」もけっこう深刻だ。できればこれも常用語に入れておいてもらいたいと思う。
幸いなことに、今回のひざ痛、畑仲間に「ひざ痛先輩」がいる。このひざ痛先輩に対処を請うてみた。すると、サポーターとして貼るテープがよく効くと教えてもらった。お相撲さんが貼っているあれだ。50ミリのものでいいというので、さっそく娘に薬局で買ってきてもらった。あまり上手に貼れなかったが、それでも、なるほどよく効く。
撥水性があり通気性は抜群、といううたい文句だが、どうもシャワーを浴びるとモロモロになりとれてきて、皮膚が弱いわたしはかぶれてしまう。まず貼り方も下手でかぶれるたちなのであろう。だがありがたいことに、だいぶ痛みは軽減化して、歩くぐらいは大丈夫になった。持つべきものは同病の友人だ。畑をやっていてよかった。
ことほど左様に、何かはっきりした原因もないのに、しっかりした心当たりもないのに痛めてしまう、ということが多くなった。そうかといって消極的になって家にこもってしまうといっそう加齢が進む。だから、家庭菜園ではできるだけ毎日畑に出かけるようにしている。そして最近は、関西の学生のアメフトの試合を観に行くようになった。
一部に属する強いチームの試合ももちろん面白いが、二部、三部の試合もそれなりに楽しめる。みな一所懸命だし、チーム力も拮抗している。さらに応援・声援が面白い。先輩だと思うのだがその要を得た声援に感心してしまう。二部・三部でも、時に応援団やチアガールも動員される。観客は決して多くなくよく空いている。わたしなど、特にどの大学チームを応援するなんてことはないから、グランド正面の建物で日陰になる場所に座って観戦する。ここしか日陰になる場所はないのだ。
この前は、王子スタジアムでの阪大対神戸学院大の試合を観た。ここでちょっと驚いたことがあった。阪大側が例の日陰だったのでそこで観ていた。すると、選手の保護者、特にお母さんが目立ったのだが、何人かのグループが一団となって応援している。
この風景、どこかで見たことがあるぞと考えてみた。そうか、これは少年野球や少年サッカーの保護者・父兄・一個連隊の景色だと気づいた。アメフトは、防具をつけているとはいえ結構ハードにぶつかり合う競技だ。なのに何だかこうした少年野球みたいな一団の応援振りが、ちょっとちぐはぐに感じられて、なんだかおかしかった。こんな体験も、現場で試合を観てこそのもので、得難いものなのである。
そんなこんなで、歳を取ってからもなるべく家にこもらず、人込みは避けながらも出かけることにはしている。あまり行かないが、宿泊の伴う旅行も、奥方同道で出かけたりもする。
しかしながらと、ふと気が付く。そういえば家族以外の人との旅行などはとんと行かなくなった。とりわけ同部屋で泊まったりする旅行などはできなくなってしまった。自信がなくなったということなのだろう。適応性もなくなったこともある。夜のトイレも不安だ。こんなことでは、内向きになってよろしくないと思うのだが、仕方がない。自信が持てなくなってしまったのだから。
奥方は、思い出したように、わたしたちは二人で外国に行ったことがないと嘆く。そうか、そういえば確かにそうだ。一度娘がグアムに一緒に行こうと言って出掛けたがこれは3人だ。わたしは仕事でもっぱら中国だった。わたしは、なにかモチベーションというか目的がないと出かけられない残念な性格なので仕方ない。
一方の奥方は、絵の会から、小さな集団でいく度か、イタリア・スペイン・ポルトガルなどに出かけてる。カナダの友人の家にも10日ほど滞在したことがある。まあそれでいいではないか、とひそかに思っているのだが。 2023年9月19日 記