ブログ・エッセイ


家庭菜園、大根、白菜、大根葉虫、再生、農薬、無農薬

9月に植え込んだ白菜と、種を蒔いた大根が、いま正念場を迎えている。
正念場と言ってもそれはわたしたちの畑に限ったことで、他の家庭菜園では、青々とした白菜や大根が当然のように育っている。かれらの腕がよいということもあるかもしれないが、実のところそれは農薬をかけて虫を殺しているからである。
わたしたち三人の菜園では、薬は使わないから、植え付けたり芽を出したりした後の数週間が勝負になる。白菜は葉が茂って大きくなるまでの間、黒くて小さな大根葉虫を箸でつまんで退治する。退治すると言っても、情の深いわたしは、遠流の罪を言い渡して草むらに放逐しているという事情については先に書いた。
今日は10月26日だ。白菜の状態はいかがかというと、外葉はずいぶん虫に食われてはいるものの、中の方からは緑の新しい葉が育ってきている。十数本植えた苗のうち、7,8本はなんとか「白菜」になるのではないかと期待している。
大根葉といえば、9月初めに、少し早いかなと思ったが、意を決して種まきしたものが芯の部分から緑の葉を出てきているように見える。この臨界点・正念場を超えてくれると、小さいながらも「大根」に成長するかもしれない。時期を遅らせて安全策と思って種を蒔いた大根の方がうまく育たない。どういう具合なのかよくわからないが、その時の気温や雨の関係もあるのかもしれない。
ともあれ、こうして試練を耐えて育ってきてくれた野菜の苗はいとおしい。頑張れ、頑張ってくれと、心から応援したくなる。応援すると言っても、まあわたしたちが食べるための応援であるわけなのだけれど。そうは言っても、芯の部分から新しい葉っぱが育ってくるのをみるとやはり感動するののだ。 2023年10月26日 記