ブログ・エッセイ


NEW!! 継ぎ苗、台木、かぼちゃ、食べられる?、試食はしてみた、今夜は「台木カボチャ」スープ

我が素人家庭菜園では、キュウリやトマトなどを作るのに、自分で蒔いた種か らの実生苗と、念のためにと思って買った継ぎ苗で育てている。
キュウリというのは、年によって困るほど獲れるときと、まったく不作の年がある。連作や肥料のことなどが関係しているのだろうが、それにしても、プロはコンスタントに収穫するからやはり大したものだ。プロだから当たり前のことか。獲れる獲れないが激しいというのも、まあ言ってみれば、へたな家庭菜園家の醍醐味である、と言って言えないこともない。ま、ひどい負け惜しみだな。
昨年のキュウリも、例年通り、継ぎ苗を買ったうえで、家で育苗した実生苗とともに植えてみた。ところが、実生の方は予想とは違ってけっこうたくさん獲れたのだったが、奮発して買った継ぎ苗はさっぱりだった。
そしてその継ぎ苗のキュウリはダメになったわけだが、そこで俄然元気になってきたのは、台木に使われた「台木苗」の君である。
カボチャか冬瓜だろうとは思っているのだが、それが元気にどんどんとツルを延ばしていく。そして、本来はキュウリがたわわに実をつけるはずだったネットにツルを巻き付けて、「これは本来、おれの住み家だ」と言わんばかりに成長していく。そしてあれあれしているうちに花が咲き、ふたつ実をつけた。カボチャか冬瓜か、はたまた台木用に交配された異種格闘技か。
秋になり茎が枯れてきたので、他に作っていたピーナツカボチャとともに収穫し、よく乾かして籠に入れて置いていた。ピーナツカボチャはスープにすると美味しいし色もきれいでごちそうだから、どんどん消費していく。そしてそのピーナツカボチャもなくなって、ついにこの「台木カボチャ」だけになった。食べるべきか、捨てるべきか。ずいぶん迷う。
そこで、いつも苗を買いに行く精華町の苗屋のおにいさんに聞いてみた。このおにいさん、若いが何でもよく知っていて信頼できる。おにいさんいわく、「うーーん、かぼちゃだと思うけど、食用としてはお勧めできないなあ」と。わたし「食べても大丈夫だろうよね、お腹が痛くなったりとかはないだろうよね?」。「それはないと思うけど、美味しくはないと思う」。「お勧めできないな」と再び秊を押される。
おにいさんの話を、わたしの「食べてみる」という方向性に合わせて解釈しなおすと、食べられないわけではないが、美味しくはない、ということだな。
そしてともあれ食べてみようと意を決して切ってみた。おお、けっこうカボチャ然としていて見た目は美味しそうではないか。これはカボチャだ、ピーナツカボチャの仲間だ。
見た目は美味しそうだ。しかしながら、調理してみてひどく不味いと、手間も調味料ももったいない。じゃ、少しだけ煮てみて味見というか毒味をしてみよう。
結果は・・・?それがけっこう美味しいのだった。食べた後も、体に変調もないし、お腹も大丈夫だ。どうもこれは意外といけるかもしれないぞ。ということで、この「台木カボチャ」、今夜の一品として、奥方がスープにしてしてくれることになった。
今夜は、この「台木カボチャ」でワインだな。楽しみ8割、不安は2割。
2023年2月12日 記