ブログ・エッセイ

北方圏学会の役員たち ９伊藤滿
伊藤満……明治44（1911）年三重県員弁郡梅戸井村の生まれ。学習院高等科から京都帝国大学法学部に進み昭和11年に卒業し大学院で政治学を専攻。昭和13年8月日独交換学生としてライプチヒ大学にてゲルバー教授、フーバー教授のもとで国家理論や憲法理論を学ぶ。昭和14年（1939）年大戦により帰国し小島祐馬が初代所長を務めた京都帝国大学人文科学研究所研究員、兼ねて建国大学研究嘱託。昭和15年の第二回近衞公爵賞懸賞論文において「國防國家に於ける國民の地位」で選外佳作（政界往来賞）を受賞 （「第二回近衞公爵賞懸賞論文發表」『政界往来』11巻10号 昭和15年10月)。以降『政界往来』誌にたびたび寄稿した。また人文研編輯の『東亜人文学報』1号（昭和16年3月）に満洲帝国協和会の肩書で「國民組織としての滿洲帝國協和會」を書いている。康徳9（1942）年3月建国大学助教授に就任し基本法・行政法・政治原論を担当した（『満洲紳士録』）。戦後は広島大学、創価大学教授（宮沢恵理子『建国大学と民族協和』風間書院 平成9年）。「伊藤満先生略歴及び主要著作目録」『政経論叢』広島大学政経学会 21(1)-21(6) 1971-1972年。