ブログ・エッセイ


家庭菜園、日本テレマン協会、晦日蕎麦、リコーダ村田佳生、ヴァイオリン浅井咲乃、チェロ鷲見敏、白菜、葉食い虫退治、箸、白内障、遠流の刑

昨日は中秋の名月で満月だった。
わたしはといえば、夜に大阪倶楽部でオールテレマンプログラムのリコーダ演奏会だったので、少し早めに家を出て、最寄りの片町線大住駅から木津・奈良・天理・桜井・王子・西九条経由で大阪まで「大回り」で行った。特定区間なので運賃は最小金額で計算してくれる。
大阪肥後橋のいつもの蕎麦屋に入って、「本日晦日蕎麦です」というおねえさんの言葉につられ、大盛りのざる蕎麦定食を食べたのだが、かなり量が多くて食べすぎとなってしまった。晦日の30日がお休みとみえて一日繰り上げだった。
満腹になり、大阪倶楽部に向かったが、ちょうど東の空の、御堂筋のビルの合間から登りかけの大きな満月が東の空に見えて、まことに美しかった。ビルの隙間に、奇跡的といってもよい感じで見ることができて大変良かった。
演奏会、食べ過ぎて寝るかもと心配したが、よい演奏で引き込まれて聴いた。リコーダ・チェロ・チェンバロのリコーダソナタからはじまり、前半最後の、室内協奏曲ト短調がよかった。とりわけそのラストのリコーダ・ヴァイオリン・チェロのトリオの部分が秀逸だった。リコーダ村田佳生、ヴァイオリン浅井咲乃、チェロ鷲見敏だ。
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一夜明けて本日の畑は夕方の作業だ。
途中、京都府立図書館から取り寄せてもらった本を北部分館で受け取って畑に向かう。本日の借りだしの本は三冊だが、『古川ロッパ昭和日記 戦中扁 昭和16年から20年』がことのほか重い。
京都の友人がそれを青空文庫に掲出されているのを読んでいると聞いて、わたしも読んでみようと取り寄せてもらった。pcの画面より本の版面の方が読みやすいからと思って現物を持ち帰ったが、やはりひざ痛を抱えた老骨にはいささかハードな重さだ。だがせっかく借りたものだし、面白そうな箇所だけを拾い出して、期限まで読むことにしよう。
借りた本をリュックに入れて畑まで持っていき、畑で、少しだけだが、ナスやおくら、それに紫蘇の穂を収穫した。
もう少し作業をしておこうと、持参した箸と、豆腐入れ物に水を入れて、白菜の苗についた葉虫をつまんでは入れ物の水に漬ける。まだまだ白菜の苗は小さく、苗の方も「枯れようか大きくなろうか」と迷っている最中なので、葉虫もそんなにいない。それでも30匹ほどつまんで豆腐入れ物に入れた。
捕まえた葉虫の処分だが、殺すに忍びないので少し歩いた草むらに放擲の罰だ。葉虫にとっては、まあいわば遠流という裁定に相いなった。
さて、収穫した紫蘇の穂、佃煮にしなければならないが、今日の夜なべ仕事だ。 2023年9月30日 記