ブログ・エッセイ
NEW!! 豊田市美術館、新幹線通過音、バッハ、チェロ、無伴奏、「チョイ飲みセット」、ホテルアソシア豊橋、
昨日一昨日(1月17日・18日)と、豊田市美術館の高島野十郎展と、田原市の岡田虎二郎墓所の掃苔を目的に奥方と出かけた。
じつは浜松の楽器博物館に行こうと豊橋のJRホテルを予約したのだが、出かける少し前にスケジュールを決めようと楽器博物館のホームページを見たところ、改修とかで長期休館とあるではないか。
まだホテルは無料キャンセルの期間だったのだが、出かける心づもりもしていたから、奥方に、「豊橋あたりでどこか行きたいところはないか?」とおそるおそる希望聴取を敢行した。すると、豊田市美術館で「高島野十郎展」をやってるから、これに行ってみたいという。よかったよかった、豊田市なら豊橋に行く途上の刈谷で名鉄に乗り換えたら行けるし、JRのジパング切符で豊橋まで買えば途中下車もできる。
というわけで、往路は京都からJR在来線の新快速などを乗り継いで刈谷・知立から豊田市へ。昼前に到着して腹ごしらえをして「高島野十郎展」を観た。かなりの点数がかざってあって学芸員のなかなかの力作展示だ。事前に奥方からかんたんなレクチャーも受けていて、いろいろ考えるところもあり、かなり熱心に観た。「写実」というのだろうけど、描かれている画布の背後に高島の思い描く、たとえば「月」の姿だったり、「木立」であったり、「ろうそくの燃える表情」などがよくうかがえて、一所懸命に観てしまった。
「月」とか「ろうそく」とかは、色んな年齢の時に何枚も描いていて、なるほどこれが高島の、なんというか、自分の年齢における現在地点の確認というか、自分の思い入れの作法のようなものを見直すというか、そんな試みであり、高島の「トレーニング」なんだろうなと、勝手に思い当たる節を想像しみた。チェロ奏者が、バッハの無伴奏を、日々練習し、また生涯に何度も弾いたりする、そんなことなのかもしれない。その時の「到達点」を確認することもできるしな、と一人合点をして熱心に鑑賞して疲れ果ててしまった。
観終わって、館内の喫茶店でお茶を飲んで、美術館での常設展や新収作品の展示も観て、予定より2時間ほども遅れて、予約していた「豊橋ホテルアソシア」に着いた。JRホテルの一つなのだが、ともかく駅に近いのが何よりだ。首都圏の法外に高いホテル事情と違ってさほど高くもない。
いつも旅行に出た時には、夕食に、街の中のおいしそうな居酒屋を探してそこで飲んで食べるというのも楽しみの一つだが、今回ばかりはいささか疲れ果てて、もう駅ビルに入っている店に行こうと、弱気で安直に店を選んで夕食を済ませた。そこで、「チョイ飲みセット」というのを頼んだのがまたしても間違いで、お酒は月並みだし、一品ついているというのもお店の「お任せ」で、失敗した。がんばって駅周辺の居酒屋を探せばよかった。
宿泊した「豊橋ホテルアソシア」はシンプルでわたしたちにはよい印象のホテルだった。ホテルはJR改札からすぐで、まことに近いのだが、入り口がわからずちょっと探してしまった。コンビニの横の細い通路を入っていくことがわかって、そこからエスカレーターで地下に。チェックインは有人だが、支払いは先払いで自動支払機だ。まあこれにもだいぶ慣れた。
「豊橋ホテルアソシア」の私たちの部屋は11階だったが、新幹線の最終列車まで小さな音で「ゴー」と聞こえる。気にもならないし列車が好きなわたしには心地よいのだが、そうか豊橋駅は大半の新幹線が通過するから、通過音なのだった。
最近旅行に出ると、ホテルの朝食は頼まずに、近くの喫茶店でモーニングを食べる。ホテルの例えば朝食バイキングなどは老齢の身にはしんどい。もちろんほどほどにしておけばよいのだが、ついつい食べ過ぎてしまう。バイキングだし、昔人間には、「食べ放題」というイメージがまとわりついて、心身ともによろしくない。1200円ぐらいで和食のセットでもあればよいのだが。
だがこの豊橋の喫茶店のモーニングについては、奥方は不満憤懣やるかたない様子だった。わたしはそんなに怒るほどのこともないと思ったのだが、「コーヒーがあまり美味しくない」「トーストが薄すぎて情けない」などなど。わたしが選んだ喫茶店ではないのだけど。わたしのせいになってしまっている。
まあいい、二日目はわたしの本命、田原市の岡田虎二郎の墓所掃苔である。
2026年1月19日 記