ブログ・エッセイ
福山、夕食、三次ワイン、QRコードで注文、島根、出雲、支払い
食事をしようとお店に入っても、QRコードを携帯で読み取って注文する方式の店が近年増えてきた。先日井原市の平櫛田中美術館に行ったあと、福山のホテルに泊まった時の夕食、いろいろ苦労して探し、この店に入ろうと決めて入ったのだが、カウンターに座って、さて注文、と思ったら、このお店もQRコード読み取り・注文方式である。やれやれ。
旧世代のわたしたちとしては、メニューを見て、あれこれとお店の人に尋ね、「本日のおすすめ」なども聞いて注文したいところだが、この店も画面をみてタッチしての注文だ。カウンター席にすわったので、スタッフは目の前で働いている。したがって、ワインや料理について尋ねることもできるわけなのだが、まことに忙しく働いておられる。このQRコード方式、省力化のための導入であろうこともよくわかるから、なかなか声もかけにくい。
ところで、QRコードでの注文は、覚えているだけで4度目だ。一度目は、大阪市公会堂でのコンサートの帰り、駅前第三ビル地下の、お寿司もあり焼肉もあり、の店だった。オロオロしていると店員が、対面でも注文できますよと云ってくれて、まずは食べたいものを注文した。そして試みにQRコードなるものを読み取って、次の注文をしてみた。なるほどこういうことか。
二度目は、神戸の兄が属する市民オーケストラを聴いての帰りだったかな、堂島あたりの、和食チェーンの店に入った。当初は庶民的な和食の店だったのだが近年はチェーン店が増え、それも高級志向に動いているようで、なんだかなじめなかった。店のチラシだったか「笑顔接客コンテスト」などもやっているようだった。わたしなどは、普通の接客でよいから料理や素材など店員がよく知って受け答えしてくれる方が先決だろう、と考える旧世代だから、どうも方向性がちがうのではないかと思ってしまう。それはともかくこの店も注文はQRコード方式だった。ここには店員もいてチャイムを鳴らすと注文を聞きに来てくれる。
三度目は近くのお寿司屋。ここも店員がいて、「本日のおすすめ」があるので尋ねると答えてくれてありがたい。あとの定番はQRコードでの注文だ。だいぶ慣れてきた。
そして今回、福山の店。カウンター内の店主が、QRコードを読み取って注文してください、と言う。まずは飲み物、ワインは国産とあって試みに頼んでみた。三次産だったが美味しいものだった。二杯目を頼んだ時、店主がグラスに注いでくれたので、「美味しいワインだね」というと、カウンターにボトルを置いて示してくれたので、向学の為にと思い、スマホで写真を撮っておいた。わたしもなかなか電脳的になってきた。
そんなこんなで、わたしたち後期高齢者老齢夫婦が、不慣れながらあれこれ相談しながらQRコードで注文を敢行する姿をみて、お隣に座っていた若い女性が声をかけてくれる。
「関西の人ですか?関西弁が聞こえてきて懐かしく思って。わたしは神戸三宮の出身で、島根の出雲にある大学を出て結婚し福山に住んでいます。」と。不安に思いながら入店しQRコードでまごまごしながら注文をしていたわたしたちにとっては、これは有難い声かけであった。
「福山はいい街ですね」というと、「そう言ってくださると、住んでる者はとてもうれしい」と。そして、「旅行に来られる人はついつい広島焼きなどのお店に入るけど、こうした店を選ぶのはめずらしい、そしてこの選択は大正解でした。この店の料理はおいしいから」とお褒めにあずかった。うん、料理は創作的で実に美味しい。ワインもよく選ばれている。
そしていよいよ支払いだ。これも画面からのカード払いだった。こうした形の支払いははじめてだ。店でカードを使うことはもちろんよくあるが、カード番号を直接打ち込んで払う形は初体験だ。以前、ネットでCDを注文した時、うっかりフィッシング詐欺に引っかかって恐ろしい目に遭って以来、ネットでカード払いはしないことにしている。
今回のこうした支払いは、お店がはっきりしているからまずは安心なのだが、自分のカード番号を自分で打ち込むのにはやはり抵抗がある。ま、リアル店舗だから、と納得して支払った。
カウンター内の隅っこにおいてある端末に、QRコードからの注文内容や支払いの表示が出るのであろう、お店の人が、「支払いOKです、ありがとうございました」と言ってくれた。
ともかく良い店を選んでうまくいったと自画自賛。これで今回の旅行も、楽しかったな、と思うことができる。豊橋では夕食に失敗したからな。やれやれ
2026年6月3日 記